工芸クロニクル・サイトについて

「工芸クロニクル」は、日本の工芸がどのように生み出されてきたのかという歴史背景を解説するとともに『ビジネスモデル』というフレームワークを導入し、適用することにより、工芸の新たな可能性を探り、展望することを目指したものです。
工芸のビジネスモデルを探るために、まずは日本中から時代や地域が異なる工芸を選出し、それぞれの社会背景、支援者、職人、製作工程、流通、消費など、工芸をとりまく環境を調査分析し、それらの関係性を図解し、各環境要因の関係性や生産から消費までの流れを一望できるように編集しました。

工芸の歴史的背景から現在のトレンドまでをひも解く調査分析によって、権力者が庇護した漆器、一人の職人によって生み出された茶器やジャパン・ブランドとして逆輸入された陶器など、これまでまとめて語られることのなかった『工芸のビジネスモデル』の諸相が日本のものづくりを支える文化背景として表出されており、それらを知ることが可能になります。
工芸クロニクルでは、職人の技術や問屋の流通網や幕府の庇護といった一面的な特徴によって工芸が成立しているのではなく、あらゆる要因や人の関わりの中で、工芸品というプロダクトが生み出され続けているということを知っていただくことを目指しています。
日本の工芸の「本来」に立ちかえる本取組みが、「将来」の工芸の可能性をつくり出す一助となりますことを願い、工芸への想いを込めた媒体でもあります。

  • 工芸にくっついている ”コト” をたくさん物語に変換することが、私たちの役割だと思っています。中川政七商店 十三代社長 中川 淳
  • 工芸はいつでもその時代の ”世界” を抱えながら生まれてくるんです。編集工学研究所 所長 松岡 正剛

工芸クロニクル作成のご依頼

地域の工芸品をまとめたレポート・WEBページ・リーフレット等の制作を承ります。
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